症状別の認定基準 血液・造血の障害

血液・造血の障害

血液・造血器疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び症状の経過等(薬物療法による症状の消長の他、薬物療法に伴う合併症等)、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定されます。各等級に相当すると認められるもののなかでに造血器腫瘍群に関する認定要領を記載します。

造血器腫瘍群(白血病、悪性リンパ種、多発性骨髄腫等)の障害認定基準

1級 A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるものに該当するもの
2級 A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの又は歩行や身のまわりことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているものに該当するもの
3級 A表Ⅲ欄に掲げる所見があり、B表Ⅲ欄に掲げる所見があるもので、かつ、歩行や身のまわりことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの又は軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるものに該当するもの

     【A表】

区分 臨床所見
  • 1.発熱、骨・関節痛、るい痩、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、
    易感染症、脾臓腫等の著しいもの
  • 2.輸血を頻繁に必要とするもの
  • 3.急性転化の症状を示すもの
  • 1.発熱、骨・関節痛、るい痩、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、
    易感染症、脾臓腫等のあるもの
  • 2.輸血を時々必要とするもの
  • 3.容易に治療に反応せず、増悪をきたしやすいもの
治療に反応するが、脾臓腫を示しやすいもの

     【B表】

区分 検査所見
  • 1 病的細胞が出現しているもの
  • 2 末梢血液中の赤血球数が200万/µl未満のもの
  • 3 末梢血液中の血小板数が2万/µl未満のもの
  • 4 末梢血液中の正常顆粒球数が500/µl未満のもの
  • 5 末梢血液中の正常リンパ球数が300/µl未満のもの
  • 6 C反応性タンパク(CRP)の陽性のもの
  • 7 乳酸脱水酵素(LDH)の上昇を示すもの

  • 1 白血球数が正常化し難いもの
  • 2 末梢血液中の赤血球数が200万/µl以上300万/µl未満のもの
  • 3 末梢血液中の血小板数が2万/µl以上5万/µl未満のもの
  • 4 末梢血液中の正常顆粒球数が500/µl以上1,000/µl未満のもの
  • 5 末梢血液中の正常リンパ球数が300/µl以上600/µl未満のもの
白血球が増加しているもの

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